2021年8月2日に開業届を出して、Webライターの仕事を本格的に始めることにしました。
2021年11月に開業することを目標にしていたので、3ヶ月早く目標を達成したことになります。
でも、前々からWebライターとして仕事をしていたかというと全くそんなことはなく、ずっと薬局の薬剤師として仕事をしていました。
今回はWebライティング未経験だった私がライター業で開業するまでの道のりをまとめてみました。
これからフリーランスになることを検討している方、Webライティングに興味がある方はぜひご覧ください。
フリーランスとは会社に属さず仕事をする働き方のこと
私の話をする前に、「そもそもフリーランスって何?」という方のために、フリーランスについての解説をしておきます。
フリーランスとは、「特定の法人や団体との雇用関係を持たずに仕事をする働き方」のことを指します。
フリーランスと合わせてよく聞かれるワードが「個人事業主」ですね。
個人事業主は「株式会社などの法人を設立せず、税務署に開業届を出して個人で事業を営む人」のことを指します。
フリーランスは「雇用関係を持たずに仕事をしている働き方」のことなので、開業届を出さずに個人で仕事をしている人、個人事業主、法人を設立している人など全て含まれています。
つまり、「フリーランス」という働き方の中に「個人事業主」も含まれている、ということです。
薬剤師だった私がフリーランスのWebライターに?きっかけや過程
現在私は少し特殊な仕事の仕方をしていて、薬局薬剤師に関してはパート、つまり会社と雇用関係を結んで仕事をしています。
そしてWebライターとしての仕事は開業届を出したので個人事業主です。
ただ、今回はWebライターとしての働き方についてお伝えしたいので、「個人事業主」ではなく「フリーランス」という単語を使わせていただきます。
それではここからは、私が会社員からフリーランスになるまでの実体験をお話ししていきます。
「社会人はガマンが当たり前」仕事に打ち込むだけの毎日
大学卒業後、私は調剤薬局の薬剤師として会社に就職しました。
小学生の頃から将来の夢に「薬剤師」を描いていたので、自分がカウンターの向こう側で仕事ができるようになったことが本当に嬉しかったのを覚えています。
先輩にも上司にも恵まれて、毎日仕事に行くのがすごく楽しみでした。
休日は病院薬剤師になった大学時代の友人と一緒に勉強会を開き、とにかく仕事のことしか考えていなかったと今振り返って感じます。
一方で、遊びやプライベートの時間はどんどん少なくなり、平日は仕事が終わったら夕飯を食べて寝るだけ、休日はたまった家事を片付けて勉強、という毎日を送るようになっていました。
「社会人はお金はあるけど時間はない」そんな言葉を学生時代に散々聞いていたので、好きなことをガマンしている日常を疑問に思う余地すら当時の私にはありませんでした
「患者さんの役に立てればそれでいい」というのが一番だったので、自分自身の人生については後回しになっていました。
「時間もお金も自由な社会人生活もある」会社員以外の選択肢を知った日
「社会人になっても、仕事とプライベートを両立させて充実した毎日を送りたい」。
大学時代はそう思っていたはずなのに、気づけば理想とは正反対の方向に進んでいました。
しかし周りには会社員の友人しかおらず、打破する方法を知っている人はいませんでした。
社会人になって半年ほど経ったとき、フリーランスとして仕事をしている方とたまたまSNSを通じて知り合いました。
そこで私は「会社員以外の働き方もあるんだな」ということを学びました。
当時は「自分には縁のないこと」と思いつつも、仕事をする場所も時間の使い方も自由に決められるフリーランスに興味を持ち始めたのでした。
持病の再発で大好きな薬剤師から離れることに。仕事のない日々
社会人2年目も終わりに近づいた頃、持病の双極性障害が再発してしました。
当時は1年目で入った会社を辞めて、派遣薬剤師として都内の薬局で働いていました。
頻繁に変わる仕事環境に、知らず知らずのうちにストレスがたまっていたのかもしれません。
私が所属していた派遣会社に休職制度がなかったため、一度退職して療養に専念することになりました。
いつまで続くか分からない療養生活と減っていくばかりの貯金に、じりじりとした焦りと不安を抱えながらもどうすることもできませんでした。
前から興味のあったライティング。療養期間がチャレンジのきっかけに
仕事のことしか考えていなかった毎日から強制的に離れることになり、いつぶりか分からないくらい久しぶりに「時間を持て余す」経験をしました。
そこで、前々から気になっていたけれど何もしていなかった「フリーランス」や「ライティング」についていろいろと調べたり、SNSで活動しているフリーランスやWebライターの方を片っぱしからフォローしてみたりしました。
調べていくうちに「メディカルライター」という職種があるらしい、ということを知理ました。
しかし、未経験の中途採用を行っている会社はどこにもなく、転職して実績を積むのは難しそうでした。
もうライティングの仕事をやる気満々になっていたので、なんとかならないかとさらに調べた結果「クラウドソーシングサイトなら未経験でもライティングの仕事ができる」という答えに辿り着きました。
クラウドソーシングサイトでライター育成案件に応募。実践と勉強
主治医の先生から「家で自分のペースでできる仕事ならやってもいい」という許可を得た後、私は早速クラウドソーシングサイトに登録しました。
クラウドソーシングサイトでは未経験でも応募できる案件があり、その中で「Webライティング初心者向け」と書かれたものを選びました。
初めて応募した案件は、仕事というよりはライティングの基礎を教えてもらうプログラムのような内容でした。
20記事を書き上げながら、Webライターとして仕事をする上で必須のツールやソフトの使い方、記事構成の作り方や文章の書き方を学びました。
20記事執筆して1,000円という案件だったので、最初からライティングで稼ぎたい方には不向きだと思います。
ただ、普通ならスキルを学ぶのにお金がかかるはずなのに、逆に「お金をいただいてライティングスキルを身につけられる」という案件は私にとってはとてもありがたいものでした。
薬剤師対象のライティング案件に合格。初めて契約書を交わす
3ヶ月ほどかけてライティングの基礎を学んだ後も、やはり「メディカルライター」というワードが頭から離れず、クラウドソーシングサイトで医療系の案件に絞って日々チェックを続けていました。
アンケート調査などの簡単なタスクに取り組みながら気になる案件に応募し続けていたところ、ついに継続したWebライティングの仕事をいただけることが決まりました。
ライター育成案件で20記事を書き終えてから半年ほど経過しての出来事でした。
ライターとしての経験を積みながら複数の案件に応募しまくる毎日
ようやく1社との契約が決まりましたが、継続といっても毎月同じ本数の依頼をいただけるわけではありませんでした。
多いときは月に10本以上の依頼がありましたが、少ないと2本。あまりに収入の幅がありすぎて焦りました。
1ヶ月に2本の執筆だとほとんどが休日になってしまうので、空いた時間で再度クラウドソーシングサイトで募集がかかっている案件に応募し始めました。
1社契約が決まったことで少し自分に自信がついて、専門外の分野であっても積極的に挑戦してみることに。
しかし、単発の案件はあってもなかなか継続して案件をいただけることはありませんでした。
初めての契約が決まってから5ヶ月間は、単発の執筆案件やタスク案件に応募しながらなんとか収入を得る状態が続きました。
複数のクライアント様から継続案件をいただけるように。副業から複業へ
病気からは順調に回復していたので、週の半分は薬局薬剤師として、残りの時間でライティングの仕事や応募の作業を続けていました。
応募作業を続ける生活が始まって5ヶ月後、ようやく2つ目の継続案件が決まりました。
それぞれの案件は月によって本数がバラバラだったものの、2社からお仕事をいただけるようになったことで、全体としては以前より安定して収入を得られるようになりました。
2社目の仕事が決まって3ヶ月後、初めて薬局薬剤師の仕事でいただいているお給料とWebライターでの収入の金額が並び、ようやく開業届を出そうと決心。
薬剤師の仕事も続けたかったので、どちらかをメインにして残りを副業として取り組むのではなく、両方の仕事がメインの複業をすることにしました。
未経験から徐々に実績を積んでフリーランスに
以上が私の経験談でした。一時は1ヶ月に1万円も収入がない時期もあり、かなり危ない橋を渡ったなと振り返って感じます。
体調の変動があり働き方を変えざるを得なかったという状況だったので、腹をくくってなんとかできたのかもしれません。
今フリーランスになることを検討している方に、私と同じ方法は積極的にはおすすめできません。
会社に入って経験を積みながら生活できるだけの収入をきちんといただいて、徐々にフリーランスに転向する方法もあるでしょう。
その方が不安要素は少ないと思います。
ただ、フリーランスになるために会社で経験を積むことが絶対条件ではないということを、この記事で知っていただけたら嬉しいです。
実際にやってみる前は「フリーランスになる」というハードルがとてつもなく高いもののように感じていましたが、一歩踏み出せばあとは行動するだけです。
私の体験が、今迷っている方にとって少しでも後押しになれば幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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